2016年4月26日火曜日

4月16日の午前1時40分にM7.3の地震が熊本地方を襲いました。この百数十年にはじめての大きな地震でした。美術館も震度6の揺れが襲いました。その後連続して1時間ほどの内にM6を含む強震が数回起こりました。16日深夜の地震情報による震度を個別で出ていたものを上から並べて時間によって連続して見えるようにした図を作ったので載せておきます。地震というのは一回のものではなく、連続して襲ってくるというがこの図によってわかります。
また、この日以後300回近い余震がまだ続いています。まだ予断を許さない状況です。
この16日早朝に受付をしてもらっている串山氏が美術館に出かけて状況を見てくれ、電話で話しました。
建物は大丈夫そうでしたが、内部には相当な激震による被害が有りました。事務所の机の上に置いて有ったパソコンが跳ねまわって、机から落下したが運良くキャスターの付いていない椅子の上に着地して大丈夫だった。キャスター付きの椅子は大きく移動していた。頑丈な三脚に乗っている大きな望遠鏡はトイレのドアまで移動していた。棚の上の絵葉書カードなどは殆ど床に落下していた。管理棟の住居居室の内部はかなり滅茶苦茶になっていた、という事です。この振動が直接、立体作品4点に及びました。「動く壁」の大理石のスラブが破損してしまいました。他の3点も内部の機械が振動によって移動してしまった可能性が有ります。内部に入って全てをチェックする必要が有ります。精巧なものなので、機械や電気部分を制作した岡本本人が入ってチェックして全てを点検、復旧させるよりありません。それまで、立体棟はドアを封鎖して誰にも入らないようにお願いしました。
絵画作品は大丈夫そうです。
この100年以上にはじめての地震ですから、慎重にすべてが安全で大丈夫である事を確認してから、オープンする事になります。
幸い、美術館関係者や友人、家族の人的被害が無かったのが不幸中の幸いでした。

被災された多くの方々のニュースを毎日見続けています。本当に大変と思います。
余震の終息を願って止みません。